【28年春闘】大手で「非正規」の待遇改善相次ぐ トヨタは正社員の倍のベアに

SankeiBiz 2016.4.15
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160415/bsg1604150821004-n1.htm

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 平成28年春闘では、非正規従業員の賃上げや待遇改善の動きが広がっている。背景には、政府が同一労働同一賃金を掲げ、正社員と非正規従業員の賃金格差是正に乗り出していることもありそうだ。

 「これまでは下位にあった非正規従業員の待遇改善の要求をあえて上位に持ってきた結果だ」

 連合の春闘の責任者である総合労働局の須田孝総合局長は非正規従業員の賃上げが正社員を上回る企業が出ていることを指摘した上で、連合が目指した「底上げ春闘」の成果を誇った。

 春闘相場の牽引役であるトヨタ自動車では、ベアが正社員は労組要求の月額3千円に対し、半額の1500円の回答だった。だが、期間工などの非正規従業員については、日給を150円引き上げることで、要求に満額で回答した。月20日の勤務で3千円の賃上げと、正社員の倍のベアになった。

 カルビーも月例賃金を正社員で平均1%(3200円)引き上げるのに対し、雇用期間に定めのある契約社員は同2%の引き上げと手厚くする。同社の正社員のベアは2年連続だが、契約社員は3年連続のベアで、「従業員の半数を占める契約社員を含め、全体のモチベーションを高める狙い」(同社幹部)という。

外食や小売りなどのサービス産業などでは、人手不足問題が深刻になっており、人材確保策として賃上げを余儀なくされている側面もあるようだ。

 非正規従業員は、国内の雇用者の4割近くに達し、賃金引き上げは低迷する消費の喚起効果が期待できる。それだけに、非正規従業員の持続的な賃上げが可能となるよう、各社とも生産性の向上などが課題となる。

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