毎日新聞2016年9月18日 地方版
http://mainichi.jp/articles/20160918/ddl/k25/040/336000c
県内で死亡労働災害が急増していることを受け、滋賀労働局は16日、「死亡労働災害異常事態」を宣言した。死亡労災多発で異常事態を宣言するのは初めてという。製造業の事業者団体に職場での安全を要請している。
労働局によると、県内の労災死者は1971年の76人をピークに減少傾向が続き、昨年は過去最少の8人だった。しかし、今年は今月16日現在で既に11人が死亡し、同期間の比較では昨年(6人)の2倍近く、この5年間で最多となっている。
このうち5人は製造業で、今月に入って比較的大きな事業場で2人が機械への「挟まれ・巻き込まれ」で死亡した。いずれも通常とは異なる作業で発生したとみられ、機械の不具合を修理する際などには機械を止めてから実施するなどの注意が必要と呼び掛けている。【北出昭】