毎日新聞2017年3月16日 大阪朝刊
http://mainichi.jp/articles/20170316/ddn/012/040/047000c
富山県砺波市のパナソニックデバイスソリューション事業部の富山工場に勤務していた社員3人に最長で月138時間の違法な長時間残業をさせたとして、砺波労働基準監督署は15日、労働基準法違反の疑いで法人としてのパナソニック(大阪府門真市)と、労務管理担当の40代と30代の男性幹部2人を書類送検した。昨年6月に死亡し労災認定を受けていた社員は、過労による自殺だったことも判明した。
書類送検容疑は2015年12月〜16年6月、同工場に勤めていた社員3人に対し労使協定の上限を超える違法な長時間労働をさせていた疑い。3人の最も長い残業時間はそれぞれ月97〜138時間だった。関係者によると、自殺したのは40代男性。砺波労基署から長時間労働による過労死として労災認定を受けた。死亡直前の残業時間は月100時間を超えていた。
書類送検について、パナソニック広報部は「全社を挙げ再発防止に取り組む」とコメントした。過労自殺については「詳細は死因を含め、遺族の希望もあり公表しない」としている。