毎日新聞2017年11月3日 地方版
https://mainichi.jp/articles/20171103/ddl/k15/040/202000c
新潟市民病院(新潟市中央区)の研修医が昨年過労自殺した問題で市は2日、2015年4月〜今年3月の医師の未申告残業時間を調査したところ、1人当たり月平均8時間だったと発表した。
同病院に今年3月までに着任し、現在も勤める医師88人(管理職を除く)が調査対象。医師の残業時間はこれまで自己申告に基づき算出していたが、同病院が新潟労働基準監督署の是正勧告を受けたのを機に、電子カルテの操作記録などから集計し直した。その結果、2年間の時間外労働時間は自己申告より約2割増え、最大で月38時間を未申告にしていた医師もいた。
市民病院管理課は自己申告との差について、カルテの入力や会議の時間を残業として申告しなかった例があったとしている。
また篠田昭市長は2日の定例記者会見で、自殺した研修医の夫が労働基準法違反の疑いで市などを同労基署に刑事告発したことについて「真摯(しんし)に(捜査に)協力したい」と述べた。【堀祐馬】