非正規労働者を無期雇用の企業が4割

NHKニュース2013年11月17日

非正規労働者を無期雇用の企業が4割

非正規労働者が同じ企業で5年を超えて働いた場合、求めに応じて無期雇用に切り替えることが義務づけられたのを受け、企業のおよそ4割は無期雇用への転換を考えている一方で、5年を超えないようにするという企業も1割余りあることが厚生労働省の外郭団体の調査で分かりました。

この調査は「労働政策研究・研修機構」が初めて行い、全国のおよそ7000社から回答を得ました。

非正規労働者を巡っては雇用の安定のため法律が改正され、契約更新を繰り返して同じ企業で5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば無期雇用に切り替えることがことし4月から義務づけられました。

法律改正後の対応について尋ねたところ、「5年を超えて働き希望があれば無期雇用に転換する」という企業と、「5年未満でも適性があれば転換する」と答えた企業が合わせて41.2%を占めました。

一方で、「5年を超えないよう運用していく」という企業が14.7%あり、このうち3.3%は「契約期間に新たに上限を設けた」と答えました。

また、「対応は未定」という企業も38.6%に上りました。

労働政策研究・研修機構は「無期雇用への切り替えを避けるため、5年未満で雇い止めにするケースが広がるのではないかと懸念されていたが、現時点では限定的だ。ただ、対応を決めていない企業が少なくないことから、今後の対応を注視していく必要がある」と話しています。

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