しんぶん赤旗 イギリス公務員40万人24時間スト 68歳支給 年金改悪ノー

しんぶん赤旗 2012年5月12日

公務員40万人24時間スト
68歳支給 年金改悪ノー
英国
    

 【ロンドン=小玉純一】英国では10日、公務員関係の労働組合が政府の年金改革に反対して、24時間ストを各地で実施しました。最大労組ユニゾンによると全国で最大40万人が参加。また、これに合わせてロンドン中心部では、警察分野の歳出削減による人員削減や警察官の賃下げに反対して、非番の警察官がデモを行い、3万2000人が参加しました。

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警官もデモ

公務員の24時間ストには、刑務所や職業安定所、入国管理局、税務署、国民保健サービス(NHS)病院などの職員、各大学の教職員らが参加しました。

英政府は財政赤字削減の一環として、年金支給年齢を68歳に引き上げ、掛け金負担を増やす計画です。労組は「年金掛け金と勤続年数を増やし、受け取りを減らす」と批判しています。

ロンドンの行動参加者の一人は、「(政府計画では)公務員は68歳まで働くことになる。そして結局、年金を受け取れない。そんなに長く生きられないからだ」と声を上げていました。

一方、警察官のデモには、イングランドとウェールズの警官のおよそ5人に1人が参加。2008年以来の大規模な行動となりました。

英政府は警察関係支出の2割削減、今後2年間で1万6000人の人員削減を計画しています。デモでは、この数字と同じ1万6000人がそろいの黒い帽子をかぶり「削減は犯罪だ」と訴え、勤務中の警官もデモ隊に拍手を送りました。

警察官団体のポール・マッキーバー議長は集会で、「警官を減らせば国民の安全を守れない」と訴えました。

 

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