毎日新聞 南アフリカ:鉱山労働者に警察発砲 30人以上が死亡

毎日新聞 2012年8月17日

【ヨハネスブルク服部正法】南アフリカ北部ルステンブルク郊外のプラチナ鉱山で16日、賃上げ要求ストをしていた鉱山労働者に警察が実弾を発砲し、30人以上が死亡、多数の負傷者が出た。南アがアパルトヘイト(人種隔離)体制を撤廃し民主化して以降、最悪の流血の惨事となり、国中が大きな衝撃を受けている。

地元紙「タイムズ」によると、警察は刃物などで武装した労働者と対峙(たいじ)、武装解除や解散を求めたが、労働者が警察側に近づいてきたため、ゴム弾などに続き、実弾を発砲したという。

地元紙「スター」は警察の発砲による負傷者を86人と報道している。発砲の様子は、地元テレビ局のカメラなどにとらえられており、ショッキングな映像が波紋を呼んでいる。

同鉱山ではストが先週始まったが、二つの労働組合が対立し、武装した組合員同士の抗争となった。13日までに抗争に巻き込まれた警官2人を含む計10人が死亡する事態となっていた。

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