30代男性の非正規労働者の75.6%が未婚で、正規労働者(30.7%)と2.5倍もの差のあることが厚生労働省が30日公表した調査結果(10年実施)で分かった。04年実施の前回の45.5%から6年で30ポイントも増加した。非正規労働者の経済的な不安定と、未婚化の進行が強く結びついている現状が明らかになった。
男性非正規労働者の急激な未婚・晩婚化は40代でも進んでおり、前回の25.3%から45.7%と半分近くに達している。正規労働者は30代で30.7%と5ポイント程度上昇したが、40代は前回並みの15.1%。一方、女性は正規の方が未婚割合が高く、30代は前回並みの46.5%、40代は9ポイント近く上昇して22.3%だった。こちらは女性が働きながら結婚・子育てをする環境がなお十分ではない状況が反映している。
重点を置くべき子育て施策(複数回答)では、トップは前回と同じ「教育費の負担軽減」(55.3%)。しかし、2位の「保育所等の充実」43.3%(前回37.9%)と3位の「手当など経済的支援の充実」30.9%(同47.3%)が逆転。待機児童解消が見通せない中、現金より保育サービスの充実を求める声が強まっている様子がうかがえた。
調査は10年7月に全国の20歳以上65歳未満の人を対象に実施。7973人から回答を得た。【鈴木直】