NHKニュース 2013年11月4日
非正規労働者が同じ企業で5年を超えて働いた場合、希望すれば無期雇用に切り替えることが企業に義務づけられましたが、その後、契約期間に新たに上限を設けるケースが出てきていることが連合の調査で分かりました。
連合は5年を超える前に契約を終了させようとする動きとみています。
非正規労働者の雇用を安定させるため国は法律を改正し、ことし4月からは同じ企業で契約更新を繰り返し5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば更新の必要がない無期雇用に切り替えることが義務づけられました。
この制度の運用状況について連合はことし9月、パートやアルバイトなどの非正規労働者、1000人を対象にインターネットでアンケート調査を行いました。
その結果、「これまで契約期間に上限はなかったが、新たに上限が設けられた」と回答した人が11.9%いることが分かりました。連合は無期雇用に切り替えるのを避けるため、5年を超える前に契約を終了させようとして期限を設けるケースが出てきているとみています。
連合・非正規労働センターの村上陽子総合局長は、「法律の目的と相反する動きが一部の企業であることが分かった。非正規労働者が安心して働き続けられるよう労使交渉などを通して訴えていきたい」と話しています。