毎日新聞 2013年10月17日 19時12分
超党派の議員連盟が臨時国会への提出を目指す過労死防止基本法の法案の骨子が17日、固まった。法案名は「過労死等防止基本法」で、「等」をつけることで過労死や過労自死だけでなく、その原因となる過重労働を含めた防止を目指すとしている。議連は各党に持ち帰り、今月末までに意見をまとめた上で提出したい意向だ。
法案の基本理念は(1)過労死等はあってはならない(2)社会的・経済的な取り組みとする−−など。国と地方公共団体に防止対策策定と実施の責務を課し、事業主にも対策への協力と労働者の健康保持についての努力義務を課した。防止対策の基本計画では、過労死等防止総合対策会議を厚生労働省に置くとし、被害者遺族の代表と学識者で構成するなどとしている。
議連には与野党から超党派の議員約80人が参加。遺族や過労死問題に取り組む弁護士らが同日開いた緊急集会で、自民党の薗浦健太郎衆院議員は「新聞記者時代に過労死問題を取材した。法律や施策が遺族の意向に沿うよう調整したい」と話した。【東海林智】