電通新社長に山本常務 「最優先は労働環境の改革」



電通の山本敏博氏


広告大手の電通は19日、常務執行役員の山本敏博氏(58)が新社長に就くと発表した。社員の長時間労働問題などで昨年末に引責辞任を表明した石井直氏の後任。23日付。

電通・過労自殺問題


山本氏は1981年に電通に入社。テレビや新聞など従来型マスメディアに、イベントやSNSなどを加えた広告手法を提案する戦略部署などを率いた。昨年3月には、成長領域のネット広告事業をまとめる電通デジタル・ホールディングス社長に就いていた。


山本氏は19日にコメントを発表。「最優先の経営課題は労働環境の改革。経営の健全性や透明性の確保を図るガバナンス体制を強化する」とした。


電通では2015年12月に、新入社員の高橋まつりさん(当時24)が過労により自殺。東京労働局が昨年12月、労働基準法違反(長時間労働)の疑いで、法人としての電通と、高橋さんの上司だった幹部社員を東京地検に書類送検した。

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