まわりが残業していても、自分の仕事が終われば帰ろう――。そう考える新入社員が約半数にのぼることが、日本生産性本部が26日発表した新入社員の意識調査でわかった。長時間労働の是正など「働き方改革」への関心が高まるなか、自分の時間を大事にしたいという意識が高まっているようだ。
仕事についての考えを問う質問で「職場の上司、同僚が残業していても、自分の仕事が終わったら帰る」という項目に「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合は計48・7%。前年度より9・9ポイント高く、同じ質問を設けた2001年度以降で最高だった。「職場の同僚、上司、部下などとは勤務時間以外はつきあいたくない」という項目では「そう思う」「ややそう思う」が計30・8%。前年度より10・1ポイント高く、こちらも過去最高だった。
「デートの約束があった時、残業を命じられたら」との質問には「ことわってデートをする」が前年度より6・1ポイント高い28・7%。「デートをやめて仕事をする」は5・9ポイント下がって71・0%だった。5年前からデート派が増え、残業派が減る傾向が続いている。
調査は今春入社した新入社員1882人を対象に実施した。調査を担当した同本部の岩間夏樹客員研究員は「会社に酷使されないかと不安を感じる新入社員が増えている。プライベートの時間をどれだけ保てるかへの関心が高まっている」と指摘する。(村上晃一)