公務員定年、65歳へ延長検討 年金開始引き上げに対応

 政府は、国と地方あわせて約330万人に上る公務員の定年について、現在の60歳から65歳に段階的に延長する方向で検討に入った。少子高齢化で労働力人口が減る中、働ける人材を確保するとともに、年金支給年齢の引き上げに対応する狙いがある。また、女性職員の要望が強い結婚前の旧姓使用を行政文書全体に広げることも決めた。
 定年延長は民間企業でも広がっているが、公務員の定年延長がその動きを後押ししそうだ。菅義偉官房長官は1日の記者会見で「少子高齢化が進行する中、高齢者の就業促進は今後の社会のあり方を考えるうえで極めて重要」と強調した。
 15〜64歳の生産年齢人口は2015年の7708万人から40年に5787万人に減る見通し。政府は6月に閣議決定した骨太の方針に公務員の定年延長を盛り込み、省庁横断の会議で具体策の検討に着手していた。
 国家公務員(約58万人)の定年を65歳まで延長するための国家公務員法改正案を早ければ来年の国会に提出、19年度からの施行をめざす。地方公務員(約274万人)の定年は自治体の条例で規定されるが、国の制度に準じている。
 また、野田聖子女性活躍担当相は1日の閣議後の記者会見で、行政文書での旧姓使用を全面的に認めることを省庁間で申し合わせたと発表した。これまで多くの省庁で旧姓使用は内部文書に限られていたが、行政処分など対外的な文書にも広げる。各省庁が具体的な運用ルールを整え、早急に実施するという。(平林大輔)

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