インタビュー/解雇争議解決へ闘い続ける JAL不当解雇撤回争議団 (5/21)

 20190521連合通信_インタビュー/解雇争議解決へ闘い続ける

 JAL不当解雇撤回争議団 山口宏弥さん(パイロット団長)
 日本航空(JAL)がパイロット81人と客室乗務員84人の合計165人を「整理解雇」してから8年半。争議団は解決を目指して闘い続けている。5月30日には東京の日本航空本社前で「大包囲行動」を計画。約1年間続いた本社との特別協議が前進しなかったことを踏まえ、あらためて運動を強める契機にしたい考えだ。JAL争議の現状と今後の方向について、パイロット争議団の山口宏弥団長に話を聞いた。
 
(上)世論の支持と運動強化が必要/5月30日に本社大包囲行動
 
 ――昨年来の特別協議は争議解決の方向に向かわなかったのですか?
 
 山口 パイロットについては、2020年に就航予定の格安航空会社(LCC)への応募を認めるとしましたが、応募であって採用ではありません。労働条件も不明です。しかも、被解雇者や希望退職者の多くは既にJAL以外のLCCで働いています。争議団の中では「戻すとしても子会社ではなく、JAL本体が筋だろう」という声が圧倒的でした。応募したい人には試験を受けてもらいましたが、結局、採用はゼロでした。
 
 ――会社には被解雇者を戻す気がなかった?
 
 解雇からすでに9年目です。私たちは職場復帰や労使関係の正常化など、現状に即した統一要求(※)を掲げて闘っています。昨年前半には、社長や会長が争議の早期解決の意向を表明しました。それを受けて10回も特別協議が行われてきたのですが、何も解決していません。社長発言が全くほごにされているわけです。経営内部の不統一でもあるのでしょうか。
 
 昨年5月、特別協議が始まるのを受けて、労働組合の要請で支援共闘の皆さんに街頭での運動を控えてもらいましたが、今年2月末には再開しました。世論の支持と運動がなければ要求は前進しないことが明らかになったと思います。
 
 ――今後の運動をどう進めますか?
 
 既に2月以降、各地で宣伝や代理店回りを行い、関東ではキャラバン行動も展開中です。5月30日の大包囲行動は6月の株主総会をにらんだ取り組みで、一つのヤマ場と位置付けています。原点に戻って、運動を再構築していきます。
 

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