アスベスト“飛散する危険性が比較的低い建材”にも作業基準
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NHK Web News 2019年9月2日 19時01分環境
建物を解体する際にアスベストが飛散するのを防ぐため、環境省は、飛び散る危険性が比較的低いとされてきた建材についても法律で作業基準を定めるなど、規制を強化する方針を示しました。
これは、2日、開かれた環境省の委員会で示されました。
アスベストは、吸い込むと肺がんや中皮腫などを引き起こすことから、建物を解体する際には事前の調査を行い、飛び散る危険性が高い、吹きつけのアスベストや断熱材が見つかった場合は、作業計画を自治体に届け出ることや、法律に定めた基準に従って作業することなどが義務づけられています。
一方で、壁や天井の板などの建材は、砕かずに取り外せば飛び散る危険性が比較的低いとされ、環境省のマニュアルに沿って扱えばよいことになっていました。
2日の委員会では、環境省が、こうした建材についても今後、規制の対象に含めて法律で作業基準を定めるほか、事前調査の結果を自治体に報告するよう義務づける方針を示しました。
環境省によりますと、報告が必要になる工事は最大で年間30万件ほどに上るとみられます。
出席した委員からは「工事が適正に終わったかどうかも確認する必要があるので、完了報告も義務化すべきだ」とか、「正確な事前調査を行うことができる人材の確保が課題だ」といった意見が出されていました。
環境省は、今後、国民に広く意見を募るパブリックコメントを行うことにしています。