「荷下ろし後すぐ積んで…」長時間労働が常態化するトラック運転手 解決に不可欠な“荷主の理解”
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191218-00001825-ishikawa-l17
2019/12/18(水) 19:25配信 石川テレビ
働き方改革が叫ばれる中、長時間労働が問題となっているのが「トラック業界」。ドライバーの労働時間を減らすにはどうすれば良いのでしょうか?
トラック運転手:
「長時間労働がほとんど定着している。荷物を下ろしてすぐ積んで走って。食事する時間すらない」
「荷物の積みとかが時間に入るんであれば9時間プラス2、3時間てとこじゃないですかね」
こう話すのは長距離トラックの運転手。トラック業界では今長時間労働が深刻な問題となっています。
厚生労働省が2017年実施した調査の結果では、トラック運転手が1年間に働く時間は全産業の平均を400時間以上も上回っていました。
この長時間労働、トラック業界の人材不足に大きく影響しています。
そんな中、金沢市内ではトラック業界の労働時間を短縮するには何が必要なのかを考えるセミナーが開かれました。
参加者を前に講師からは、こんな指摘が…。
セミナーの講師:
「トラック運転手の労働時間短縮というのは運送事業者だけの問題ではないということです。そういった中で荷主の方にもご協力をいただきたいです」
例えば、荷主が生産に合わせて出荷した場合、運送業者は集荷の時間が読めず、ドライバーの待機時間が長くなります。
しかし荷主が倉庫などを活用し、荷物を安定して出荷できればロスがなくなり、ムダな待機時間はなくなります。
また、検品や仕分けといった作業を分担したり連絡を密にしたりすることで、労働時間の短縮につながります。
参加した荷主:
「手積み作業でやっぱりロスがあると思ったので、その辺を改善していかないといけないなと思いました」
「実際私たちの会社も(運転手を)待たせたりしているので、何時に来てほしいとか明確な時間を示すことが大切だと思いました」
セミナーの担当者:
「できるだけ周知はしているところなんですけど、なかなかまだよく知らなかったという荷主さんの声もあるので、まだまだこれからかなと思います。(運送業者と荷主が)お互いに話し合いながら決めていくというコミュニケーションをつくっていくのが第一歩かなと思っています。
荷主と運ぶ側がお互いに理解し合う…。それが長時間労働を減らす大きなカギです。
石川テレビ