「ホワイト企業」は株価パフォーマンスも良好なのか
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200108-00010001-moneyplus-bus_all&p=1
2020/1/8(水) 6:41配信 Money Plus
ホワイト企業は株価パフォーマンスも良好?(イメージ写真:freeangle / PIXTA)
近年、ブラック企業を根絶しようという流れが世の中に広まっています。企業のブラック度を計る際に、最も参考になる指標の1つが「離職率」です。年間離職率であれば、「その年に会社を辞めた人÷年初の従業員数」によって計算されるのが一般的です。
【図表】16時間勤務を週7日、中国「ブラック労働」の実態とは?
世の中でブラック企業を排除しようという考えがあるなら、ホワイト企業が株式市場でも評価されるだろうと考えられます。以上から考えた仮説は「離職率が低い企業ほど、株価が上昇する」ということです。今回は離職率と株価の関係を調べてみます。
「ブラック企業」の定義とは何か
思い起こせば昨年の秋、関東地方では台風被害が相次ぎました。過去最強規模の台風15号が直撃した翌日、朝から多くの電車が運休しました。電車の運行が始まると、出勤するため人で駅は大混雑に見舞われました。「出社が難しい状況なのに、出社を強いられた会社がある」として、こうした企業に対して「ブラック」との批判が高まりました。
その一方で、会社から直接「出社しろ」と言われたわけではなく、休暇も可能であったにもかかわらず、個人の仕事に対する意識の問題ではないかとの議論も生まれました。非常時における業務対応プランを会社がどこまで作っていたかというのもありますが、何かにつけて「企業はブラック」と決めてしまうのも正しくないのではないか、との見方もありました。
そもそも、ブラック企業とは何でしょうか。厚生労働省のウェブサイトを見ると、
(1)労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
(2)賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
(3)このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
となっています。
そして厚労省は2017年5月、これらの項目を具体化した労働基準関係法令違反の疑いで送検された企業リストの一覧を「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として公表しています。政府のブラック企業の根絶に向けた姿勢がわかります。