マクドナルド、主婦を積極採用へ 学生よりも離職率低く

 朝日DIGITAL 2017年9月6日

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アルバイトの仕事を体験したタレントの松嶋尚美さん(中央)と実際に店舗で働く主婦のスタッフ=東京都新宿区(写真省略)

日本マクドナルドは5日、専業主婦のアルバイト採用を強化すると発表した。同社は学生がアルバイトの主流だが、短時間でも専業主婦に働いてもらい、深刻化する人手不足の解消を図るねらいだ。外食に加え、小売業界などでも専業主婦の積極採用を進める動きが出ている。

専業主婦の採用につなげるため、全国約2900店で体験会を実施する。5日から10月末までの間、各店舗が決めた日に実際の仕事を約30分体験できる。ウェブや電話での申し込みのほか、「飛び入り」でも参加できる。職場の雰囲気を知ってもらい離職を防ぐのが狙いで、体験会を通じて数万人の採用を予定。週1回2時間から働けるという。

日本マクドナルドによると、全国で働く約13万人のアルバイトのうち、大学生や高校生が半数を占める一方、専業主婦だった人は2割。学生に比べ平均勤続年数が2倍だといい、長敦子人事本部長は「少子高齢化が進み、学生中心の人員構成は変えないといけない。主婦には『卒業』がなく、貴重な人材だ」と期待する。

2014〜15年の異物混入問題で、客足の遠のいた同社だが、店舗改装や積極的な新商品の投入などで業績は急回復。今年1〜6月の既存店売上高は前年同期より14・3%増、客数も11・4%増と好調を維持している。不採算店舗を整理したが、「店舗数を拡大する機会はある」(サラ・カサノバ社長)といい、人手不足のなかでの人材確保が再成長のカギになる。

総務省の16年の労働力調査によると、働きたいのに働けずにいる女性は315万人。そのうち180万人が専業主婦と推計されている。人手不足でアルバイトの確保が難しくなるなか、外食業界だけでなく、小売業界なども、専業主婦を貴重な労働力とみている。

コンビニ業界では、ファミリーマートが、店舗で働く優秀な主婦のアルバイトを囲い込むため、社員として直接雇用する新制度を導入した。今月には主婦向けの採用説明会を開き、来春からは、子育て中の女性が働きやすいよう、店舗近くに保育所の開設を進める。現在5万人の主婦アルバイトを19年度までに2倍に増やす計画だ。セブン―イレブン・ジャパンも9月以降、東京と広島の2店舗に店舗併設型の保育園を開園。ローソンも、店舗スタッフ向けの保育所を来年にも開設する方針だ。(牛尾梓)

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