小出労基署、魚沼基幹病院に勧告 医師ら時間外労働の上限超え (1/8)

小出労基署、魚沼基幹病院に勧告 医師ら時間外労働の上限超え
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20200108517369.html
新潟日報 2020/01/08 11:32

 魚沼基幹病院(新潟県南魚沼市)が、医師や看護師らに労使協定(三六協定)で定めた以上の時間外労働をさせたなどとして、小出労働基準監督署から是正勧告を受けたことが7日、分かった。病院設置者の県によると、勧告は12月16日付。労基署が11月に立ち入り検査を行い、判明した。

 同病院の三六協定は、月の時間外労働の上限を医師は75時間、看護師は30時間などと定めている。2018年度で基準に抵触したのは医師延べ9人、看護師や事務職員ら延べ169人。このうち医師延べ5人が「過労死ライン」の月80時間超の時間外労働を行い、最長は月104時間に及んだ。

 また、一部の時間外や深夜労働で割増賃金を支払っていなかった。宿日直手当を支給していたが、通常の勤務から継続して宿日直を行うケースがあり、手当では不十分とされた。どの程度の不払いがあるかは調査中という。病院と県は不払いの割増賃金を支払う意向だ。

 同病院はホームページ上で「是正勧告を真摯(しんし)に受け止め、改善に向け取り組む」とコメント。県基幹病院整備室は「県としても病院の負担軽減の取り組みを支援したい」とした。
 

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