Asu-net 緊急声明 守口市学童保育指導員の雇止めは許されません! (2020.5.18)

緊急声明
守口市学童保育指導員の雇止めは許されません!

 守口市が民間委託した株式会社「共立メンテナンス」から、この3月に雇い止めされた学童保育指導員10名が、5月15日、大阪地裁に雇い止めの無効確認と損害賠償を求める訴えを提起しました。

 新型コロナ危機の中で、改めて「学童保育」は社会を維持していくためになくてはならない施設であることが認識され、子どもたちのいのちと安全を守り、保護者の就労を保障している指導員の仕事が再評価されています。このような時に、これに逆行する守口市学童保育指導員の雇止めは大きな衝撃でした。

 「雇止め」された10人の指導員は7年から35年勤続という知識と経験を積んだベテランばかりです。子どもや保護者からも厚い信頼を得て、守口市の公設公営で実施されていた時から働き続け、2019年4月に「共立メンテナンス」に民間委託されてもその経験を生かして保育に当たってきました。公共業務を、利益を生み出すことを目的とする営利企業に安易に委託することによって、さまざまな問題が出てきます。現場では子どもたちを主体とする保育を実践したい指導員は苦労しながらも会社に意見や改善を提案したり、労働組合として団体交渉の申し入れもしてきましたが、団体交渉は一切拒否し、大阪府労働委員会が「団体交渉拒否は不当労働行為」として団交応諾、ポストノーティス命令を出しました(2020年4月22日)。しかし、「共立メンテナンス」は、新学期直前の3月に「雇止め」を通告してきました。

 この「共立メンテナンス」は東大阪市の学童保育を受託している時も同じように労働組合を敵視して団体交渉に応じず大阪府労委より和解命令を受けています(2015年)。このような不当労働行為を繰り返す会社であることが明らかになったにもかかわらず、これに委託契約した守口市の責任も問われなければなりません。「守口学童保育指導員労組を支援し学童保育の充実を求める会」は、2020年3月3日、守口市長に対して継続雇用を求めて要望書を提出しています。

 公務公共労働に従事する労働者には、継続性と専門性が担保できる雇用の安定と仕事に専念できる処遇が必要です。不安定で劣悪な処遇に声を挙げれば「雇止め」を強行するこのような企業に公共サービスを受託する資格はありません。

 NPO法人働き方ASU-NETは今後もこの裁判に注目していくと共に、子どもと保護者のために、不当に雇い止めされた指導員たちが一日も早く職場復帰できることを求めます。


   2020年5月18日             
    NPO法人 働き方ASU-NET             
        代表 岩城 穣             
        代表 脇田 滋             
           副代表  川西玲子            

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