尼崎市で公契約条例案の審議大詰め

市議会議員グループ、リビングウェッジの会、地区労などが2年がかりで条例化をめざしてきた公契約条例の成否が23日(月)の総務委員会審議と26日(木)の本会議にかかっている。自治体が発注する公契約について、そこで働く労働者の賃金の最低額を定める、全国初の条例案が昨年12月、尼崎市議会(兵庫県)に提出された。条例案は、市の仕事を受注する企業に対し、適正な賃金・労働条件、環境保全など「社会的価値」の向上に努めるよう求める基本条例案と、公契約、公共事業について定めた計3案が出されている。最大の目玉は委託先で働く労働者の賃金について、市職員の高卒初任給(時給945円)以上とし、その額を、市長が定めることができるとしていることである。保守系を含む「新風グリーンクラブ」、日本共産党、新社会など「虹と緑」の三会派の議員によって共同提出されたもの。市は「条例が雇用契約の内容に介入しており、違法の疑いがある」とし、「制定は見送られるべき」との姿勢で「意見書」を提出している。提案側は「地域最賃を作るのではない。発注者である市長の裁量に一定の規制をかける入札改革」として、違法ではないと主張。6月に市議会選挙があり、実質審議できるのは2月議会が最後。全労連対策委員会でも研究者を含め反論意見書を作成するなど全面支援している。「尼崎をボルテチモア(アメリカ・リビングウェッジ運動発祥の地)に」と意気高い。(服部信一郎)

  写真は、16日の開催された市民集会

 

 

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