長崎港ターミナルには欠航を知らせる「おわび」が貼り出された=25日午前、長崎市、森本類撮影(省略)
長崎市や長崎県佐世保市と、五島列島の福江港などを結ぶ旅客船を運航する九州商船(長崎市)の船員が加盟する全日本海員組合長崎支部が25日、始発から全便で無期限のストライキに入った。組合側は、会社側が「組合員を排除して(組合の)弱体化を推し進めている」と訴えている。
九州商船の組合がスト準備、主張は平行線
ストを受け、長崎港では帰省客らが足止めに合う姿も見られた。五島産業汽船(同県新上五島町)は25日、福江港などにも立ち寄る臨時便の運航を始めた。
ストを受け、長崎港では帰省客らが足止めに合う姿も見られた。五島産業汽船(同県新上五島町)は25日、福江港などにも立ち寄る臨時便の運航を始めた。
九州商船の労使関係をめぐっては、会社側が2015年、組合員が担ってきた水中翼船の整備の仕事を、新たに雇用する従業員にさせると組合側に申し入れた。組合側は「一方的な会社判断で進めることは労働協約に反する」として会社側と団体交渉を続けたが、決裂した。
県労働委員会は今年11月、会社側が新たに雇用する従業員を海員組合とは別の労働組合に加入させようとしたと認定。不当労働行為に当たるとして、誠実に団体交渉するよう会社側に命じた。(森本類、山野健太郎)