教諭死亡で公務災害認定 大分、長時間労働 (10/25)

教諭死亡で公務災害認定 大分、長時間労働
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51436560V21C19A0ACYZ00/
日本経済新聞 2019/10/25 23:04

大分県佐伯市立中学校の男性教諭(当時50)が2017年6月に急性心筋梗塞の疑いで死亡したのは長時間労働が原因として、遺族が請求した公務災害申請について、地方公務員災害補償基金大分県支部は25日までに認定した。県教職員組合が同日、明らかにした。認定は17日付。認定理由は明らかにされなかったという。

遺族側を支援する県教組によると、数学担当で、1年の学年主任だった教諭は6月4日朝、同市内の自宅で死亡。直近の5月は、国が労災認定の目安とする「過労死ライン」を大幅に超える約193時間の時間外勤務をしていた。女子バレーボール部顧問として休日も練習試合に引率するなどし、4月から5月にかけて35日間連続で働いていた。

市教委は「認定を重く受け止め、改革に取り組んでいく」とした。〔共同〕


大分)佐伯の中学教諭死亡、公務災害と認定 県教委発表

https://www.asahi.com/articles/ASMBT3HP2MBTTPJB007.html?iref=pc_ss_date

小林圭 2019年10月26日03時00分

〔写真〕公務災害の認定について会見する大分県教職員組合の執行委員長(中央)ら=2019年10月25日、大分市、小林圭撮影

 2017年6月に大分県佐伯市立中学校の男性教諭(当時50)が死亡したのは長時間労働による過労死だったとして、遺族が申請していた公務災害が17日付で認定された。遺族を支援していた県教職員組合が25日、記者会見して明らかにした。

 遺族には21日、市教委から連絡があり、教諭が在籍していた中学校長から通知書が手渡された。地方公務員災害補償基金県支部からの通知書には「公務上の災害と認定した」という結論と、死因のみが書かれ、認定理由は書かれていなかったという。

 教諭は数学科担当で、1年生の学年主任も務め、女子バレーボール部の顧問もしていた。勤務記録によると、亡くなる直前3カ月の時間外労働時間は、それぞれ159時間、174時間、193時間だった。通常の業務や部活動の指導で土日も出勤していた。

 遺族は県教組を通じ、「『このままでは過労死してしまう』と口癖のように言っていたのが忘れられません。このような過労死が二度と起きないよう教員の働き方改革が進むことを願っています」とのコメントを出した。

 県教組によると教諭が亡くなって以降、県内の公立小中学校では少なくとも3人の現職教員の死亡が確認されている。詳細を確認できている2人については過労が原因とみている。(小林圭)
 

この記事を書いた人