「ノーベル賞受賞 山中伸弥さんが有期雇用改善を国に働きかけへ

昨夜のNHKクローズアップ現代で、「ノーベル賞受賞 山中伸弥さんに聞く」が報道されていましたが、その中で「国に有期雇用の正規化をお願いしていきたい!」とインタビューで語っておられました。教授の見識と人間性に惹かれました!(H)
インタビュー文書起こしはhttp://o.x0.com/m/461からの転用です。

(司会者)いつも山中先生は、資金面、人的面、とりわけアメリカと比べると、日本の劣勢と、劣ることをちょっといつも気にはされていらっしゃったんですけれども、文部科学省は来年度から10年にわたり、合わせてiPS研究、京都大学のiPS細胞研究所にあわせて200から300億円程度、10年にわたって助成します。そして、実用化研究する別の6つの研究所にも5年にわたって合わせて150億円助成というような方針を打ち出しているんですけれども、これで多角的な競争に打ち勝つ財力、あるいは資金面というのは整うんでしょうか?

(山中教授)非常にありがたいと思っています。今言われた研究費というのは、ノーベル賞のアナウンスメントがある前から、ずいぶん前から文部科学省が計画を進めていただいていたことですので、今後、ノーベル賞の受賞によって、その要求が財務省にもできるだけ認めていただきたいなと思っています。ただ10年ということで、特許の専門家等を10年雇用するお金のメドはだいぶついてきたんですが、しかし、じゃあ10年後はどうなるんだ、今30歳の特許の専門家の人は、10年たつと40歳になってしまいます。そこで終わりだったとしたら、彼らはもう、本当に次、行く場所がなくなってしまいますので、なんとかそういう、日本の国のために、特許を一生懸命やっている人々、またそれ以外の研究支援者の方を、どうしたらいわゆる正社員のような形で雇用できるようにできるか、それが私が今後、国にお願いしていきたいことの最大の一つです。
 iPS細胞研究所の9割の方が、任期付きの職員だということで、非常に雇用の先行きっていいますか、安定した状態にはないということを心にかけていらっしゃるということですね。
 そうですね。やはりできるだけ、いわゆる企業からいうと、正社員を増やしたいと。今、iPS細胞研究所は正社員、1割しかいません。9割は有期雇用の方ですので、非常に不安定。そういう方たちのおかげで今回、ノーベル賞につながったわけですから、なんとか彼らに適正な雇用、正社員としての雇用を、全員というわけではないと思うんですけれども、しかしできるだけ多くの方に、そういう条件を提供したいというふうに頑張っていきたいと思います。

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