雨の中、反原発を訴えるプラカードを掲げて大阪市内をデモ行進する参加者たち=10日午後、大阪市北区、中里友紀撮影(写真省略)
東京電力福島第一原発事故から2年になるのを前に、脱原発を求める集会「さよなら原発 関西2万人行動」が10日、大阪市北区の中之島一帯で開かれた。雨の降る中、1万1千人(主催者発表)が集まり、御堂筋や関西電力本店前へデモ行進した。
国会議員への要望活動などを続ける市民団体「ストップ・ザ・もんじゅ」の代表で、大阪府枚方市の元中学教諭池島芙紀子さん(73)が、反戦運動やチェルノブイリの被曝(ひばく)者支援に取り組む団体のメンバーらと企画。「あれだけの惨事があったのに今の政権は何もなかったように再稼働を進めている。国民の多くは原発を必要としていないと意思表示したい」とインターネットなどで参加を呼びかけた。
職場の仲間8人と来た大阪府箕面市の保育士、塩見拓也さん(21)は「福島の子はドングリを拾うにも放射線測定が必要と聞く。子どものために原発を止められるのは今を生きる僕たち」と話した。枚方市の看護助手野口まゆみさん(53)は4歳の孫娘の手を引いて歩き、「原発や核のゴミを孫より先の世代に残すのは罪だと思う」と話した。