橋下市長:職員アンケ不当労働行為認定 謝罪を撤回

 毎日新聞 2013年03月25日

 大阪市が実施した政治・組合活動に関する職員アンケートを不当労働行為とした大阪府労働委員会の認定について、橋下徹市長は25日夕、受け入れて謝罪するとしていた午前中の発言を撤回し、不服申し立てする意向を表明した。一方、連合大阪が「市長は健全な労使関係の構築に努力すべきだ」とする談話を発表するなど組合側は攻勢を強めており、11年の就任以来、組合に強硬姿勢をとってきた橋下市長の手法が改めて問われそうだ。

 「市長はルールを守れというが、(自らが)労働のルールを守っていないと府労委は断じた」。25日の会見で、市労連を支援する北本修二弁護士は語気を強めた。府労委の認定は市長の「全面敗北」と言える内容で、北本弁護士は「組合への相次ぐ攻撃は、不当労働行為の繰り返しだ」と強く批判した。

 組合の会見について橋下市長は「組合の振る舞いを全部棚に上げて、鬼の首を取ったように謝れというのは違う。争うべきところは争わないと、全部組合の主張が通ってしまう」と態度を一変させた。中央労働委員会への再審査申し立てや、取り消しを求める提訴などを検討する。

 対立の発端は11年秋の市長選だ。組合が当時の現職を支援したため、橋下市長は就任直後に「市役所と組合の関係をリセットする」と宣言。市庁舎からの組合事務所の退去や、組合費を給料から天引きする「チェックオフ」制度の廃止を表明した。昨年7月には、職員の政治活動を規制する条例や、人事などで労使間の意見交換を禁じる条例も制定した。

 今回、府労委は「健全化に取り組もうとする市長の姿勢は一定理解できる」とする一方で手法を問題視。橋下市長が「組合をのさばらせておくと国が破綻する」などと否定的発言を繰り返した上で回答を強制しており、「組合活動への支配介入だった」と違法性を認定した。

 アンケートを巡り、組合側は市に損害賠償を求めて提訴。事務所の退去命令やチェックオフ制度の廃止を巡っても府労委に救済を申し立てている。市労連は「追及の手を緩めるつもりはない」と話しており、両者の緊張関係が続きそうだ。【原田啓之、茶谷亮】

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