東京都知事選の結果についての東京地評事務局長の談話

2014年2月10日
東京地方労働組合評議会
事務局長 井手口 行夫

 猪瀬知事が就任1年余で、医療法人「徳洲会」からの5千万円の裏献金疑惑により都知事を辞任し、都知事選が2月9日投開票で実施されました。

 今回の都知事選は、石原・猪瀬都政で14年間続いた大企業のための大型開発優先・都民施策切り捨ての都政を、都民が主人公の都政に転換することが求められるとともに、安倍政権が国民の声を無視し憲法改悪と構造改革に暴走を加速する中で、国政の行く末を左右する選挙となりました。

 東京地評は、「希望のまち東京をつくる会」(以下、希望の会)から立候補した宇都宮けんじさんの推薦を決定し、「革新都政実現をめざす労働者連絡会」を結成して、参加する労働組合の支持・推薦決議、街頭宣伝、支持拡大など、新しい都政実現と安倍暴走政治ストップに全力を挙げました。

 都知事選は、舛添要一氏が、211万票余を獲得し当選しました。宇都宮けんじ候補は、98万2594票を獲得しましたが、残念ながら次点となりました。しかし、宇都宮氏が獲得した98万票は、細川護煕氏の立候補により「革新・リベラル」勢力が2つに割れる中で、前回都知事選の得票96万票余を上回るものであり、この1年余の間の首都東京での国民的運動の前進を示すとともに、次の都知事選での新しい都政実現に向けた確かな土台となるものです。

 今回の都知事選は、確認団体「希望の会」に「革新都政をつくる会」の代表が参加しより幅広い構成になり、細川氏立候補による一部動揺を乗り越えて、宇都宮氏の抜群に優れた人柄と政策をより広い都民に浸透させていきました。有権者の反応は前回を大きく上回り、誇りと希望を持って選挙戦を戦い抜くことができました。また、首都圏をはじめ全国の人たちの激励と支援が選挙戦で大きな力を発揮しました。心からお礼申し上げます。

 東京都知事選は、大変残念な結果となりましたが、国民・都民本位の政治を求める勢力の前進を示す希望ある結果となりました。また、舛添氏も途中から「私も脱原発」と表明したもとでの結果であり、原発再稼働にお墨付きをあたえるものでは決してありません。東京地評は、より幅広い都民・国民と手をつなぎ、引き続き国民多数の声を反映する都政・国政の実現に向けて奮闘します。                   以上

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