残業代ゼロ「年収1000万円以上」 関係閣僚が合意

SankeiBiz 2014.6.11

 政府は11日、働く時間を自己裁量とする代わりに残業代の支払いなどの労働時間規制を適用しない「ホワイトカラー・エグゼンプション」の対象者について「年収1000万円以上」とする方針を決めた。月内にまとめる新成長戦略に盛り込み、来年の通常国会への労働基準法改正案提出を目指す。

 菅義偉官房長官、甘利明経済再生担当相、田村憲久厚生労働相ら関係閣僚の協議で合意した。

 対象の職種については「職務の範囲が明確で、高い職業能力を持つ人」とすることで一致した。為替ディーラーやファンドマネジャーなどを想定しており、一般社員を対象から外すことで労働組合などの反発を抑えたい考えだ。今後、厚労相の諮問機関「労働政策審議会」で制度の詳細を詰める。

 ホワイトカラー・エグゼンプションは、労働基準法で定められた原則1日8時間(週40時間)という労働時間規制を廃止し、働いた時間の長短に関係なく賃金を支払う仕組み。

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