朝日デジタル 2014年9月9日
写真・図版:会見で記者の質問に答える経団連の榊原定征会長=8日午後、東京・大手町、小宮路勝撮影(省略)
経団連の榊原定征会長は8日、女性の管理職登用を進めるために政府が検討している新しい法律について、「企業の自主的な取り組みを支援する形でやってほしい」と語り、女性登用の数値目標の設定を企業に義務づけることに反対する考えを表明した。目標設定に強制力がなければ、新法の趣旨が「骨抜き」にされる恐れがある。
朝デジけいざい入門「女性の社会進出」
安倍政権は「2020年までに指導的立場の女性を30%に増やす」という目標を掲げ、新法では企業に女性登用の目標策定や開示を求める方針だ。
これに対し、榊原会長は「数の目標を掲げて、義務的に実行させる取り組みは実情に即していない」と述べた。榊原会長は、政府の経済財政諮問会議の民間議員も務める。政権への発言力もある財界トップの意向は、厚生労働省の審議会で始まっている新法の議論に影響しそうだ。(高橋末菜)