東京新聞 過労社会 働く者の命守って 遺族ら集会

東京新聞 2012年6月21日

過労死や過労自殺で夫や子どもなどを亡くした遺族や支援者らが6日、東京永田町の衆院第一議院会館で「過労死防止基本法」(仮称)の制定を求める集会を開いた。遺族の訴えを聞いた与野党の約30人の国会議員からは、議員立法による法整備に賛同する意見が相次いだ。

トヨタ自動車で働いていた夫を過労死で失った内野博子さんは「大企業が過重労働を強いて利益を上げることで、中小も無理をせざるを得ない。働く者の命が法律によって守られる社会になるよう、力を貸してください」と呼び掛けた。出席議員からは「未来を担う世代を心身がつぶれる状態に置いているのは政治の責任」などとの発言があった。

この日、基本法制定実行委員会委員長の森岡孝二・関西大学教授らと面会した小宮山康生労働大臣は「法案が出れば、厚労省としてしっかり受け止める」と述べたという。

遺族らは法制定を求めて署名活動も行っており、現在21万人分が集まっている。

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