「視覚障害で退職は無効」 第一興商に給与支払い命令

朝日新聞 2012/12/26

 視覚障害が治らないことを理由に退職させられたとして、通信カラオケ大手「第一興商」(東京)の従業員だった男性(38)が雇用関係の確認などを求めた訴訟で、東京地裁(西村康一郎裁判官)は25日、退職を無効とする判決を言い渡した。退職扱いとなって以降、毎月26万円余りの給与の支払いを同社に命じた。

 男性は2008年に発症して失明に近い状態になり、同社に申し出たところ、09年1月から休職を命じられた。1年間休職して治らなかったとして、就業規則により退職となった。

 判決は、休職中のリハビリにより、退職時点で男性の視力は0.1程度まで回復していたと指摘。「事務職の仕事は可能だった。多くの部門がある大企業であり、配置する職場はあったはずだ」と述べた。(後略)

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