大阪市:府労委の不当労働行為認定に不服 再審査申し立て

毎日新聞 2013年04月08日 23時31分

 大阪市は8日、全職員を対象に実施した政治・組合活動に関するアンケートを不当労働行為と認定した大阪府労働委員会の救済命令を不服として、中央労働委員会に再審査を申し立てた。

 市人事室は申し立ての理由を▽調査は第三者チームが実施し、市の行為ではない▽健全な労使関係を構築するための調査で、支配介入の目的・意図はない−−としている。

 府労委は先月25日、アンケートは組合活動に対する支配介入だったと認定し、同様の調査を繰り返さないとの誓約文を組合側に渡すよう市に命令した。

 橋下徹市長は当初、謝罪する意向を示していたが、市労連が記者会見で「市長のやってきたことが間違いだとはっきりした」と発言したのを知り、激怒。一転して不服申し立ての意向を表明していた。

 市労連を支援する北本修二弁護士は「府労委の命令は説得力があり、本当に覆ると思っているのか。単なる引き延ばしのためなら、公費の無駄だ。命令を受け止めて正常な労使関係構築に向かってほしい」と話した。

 一方、業務中に拾った現金を着服した大阪市河川事務所の元職員5人が懲戒免職処分の取り消しを求めた訴訟で、市は8日、処分を取り消した大阪地裁判決を不服として控訴した。【津久井達、村上尊一】

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