「工場勤務で過敏症に」 元従業員が花王提訴

SankeiBiz 2013.9.12

 花王の工場で有機溶剤を扱っていた元従業員の男性(46)が「職場の環境が原因で化学物質過敏症にかかり、退職せざるを得なくなった」として、同社に約4700万円の損害賠償を求める訴えを12日、東京地裁に起こした。

 訴状によると、男性は昭和60年に和歌山県の工場に就職し、平成5年〜13年にクロロホルムなどを扱う検査分析業務を担当した。次第に頭痛や吐き気、息切れなどの症状に悩まされるようになり、22年に化学物質過敏症と診断され、昨年10月に退職した。

 男性側は、換気設備が不十分で手袋やマスクも効果がなく、廃棄物の処理などもずさんだったと主張。男性が環境の改善を求めても実現せず、花王は労働安全衛生法に基づく規則に違反したとしている。

 男性は「同じ職場で今も不当な扱いを受けている従業員を救済するためにも提訴に踏み切った」と話した。花王は「訴状が手元になく、コメントは差し控えたい」としている。

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