岐阜県職員:「上司パワハラで夫自殺」妻ら1億円賠償提訴

毎日新聞 2014年02月24日 23時05分(最終更新 02月24日 23時09分)

 ◇上司から「いいな。何もしないで給料をもらえて」

 昨年1月に自殺した岐阜県職員の30代男性の妻らが「上司2人のパワハラと長時間のサービス残業の強要が原因だ」として24日、県に総額約1億円の賠償を求めて岐阜地裁に提訴した。遺族側弁護士によると、県は責任を認めず、上司2人の処分などの再発防止策も講じていないという。

 訴状によると、男性は2012年4月に異動した部署で、県施設の新設を担当。上司から「いいな。何もしないで給料をもらえて」「人事課に『パワハラで脅されました』って行ってこい。俺は平気だ」などと繰り返し叱責され、月に100時間を超えるサービス残業を強いられた。

 提訴後、記者会見した妻は「提訴したくなかったが、県庁内にはまだパワハラで悩んでいる方がいる。そういう人たちの助けになれば」と語った。

 岐阜県の古田肇知事は「訴状がまだ届いていないのでコメントは差し控える」としている。【道永竜命】

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