トヨタ:人手不足に新入社員…工場実習を繁忙期に変更

毎日新聞 2014年07月03日 19時18分

 生産現場の人手不足に対応するため、トヨタ自動車が春から夏にかけて行っている大卒新入社員約600人の工場実習を、1〜3月の繁忙期に変更する方針を固めたことが3日分かった。景気回復に伴い、期間従業員の採用が難しくなっていることから、新入社員を活用するとしている。

 通常、4月入社の新入社員は約1カ月間の全体研修後、5〜7月に工場で車両組み立てなどの実習に取り組み、続く販売店研修を経て、秋ごろに配属されている。一方、期間従業員はこれまで、週に200人程度を採用してきたが、現在は70人程度を確保するにとどまっているという。

 年度末商戦に向けて国内需要が高まり、生産現場が繁忙期を迎える年明け以降、人手不足が深刻化する可能性があるため、今年度から当面の間、新入社員の工場実習を1〜3月に行うとしている。また、グループ企業の従業員の配置を調整するため、四半期ごとに行っている会議も月1回に増やし、柔軟な生産体制を築く考えだ。【和田憲二】

この記事を書いた人