配置転換100人取り消し=希望退職に応じない社員−リコー

時事ドットコム 2014/07/19

リコーが希望退職に応じなかった社員に出した出向・配置転換命令を取り消す方針であることが19日、分かった。一部の社員は出向義務がないことなどの確認を求めて提訴し、このうち2人に関しては18日の東京高裁で和解が成立した。同社はこれを機に、出向命令を出した社員約100人の配置を見直すことにした。

 リコーは2011年6月、経営体質強化のため1万人の削減計画を立て、約1600人を目標に希望退職を募るなどしてリストラを進めた。希望退職に応じなかった152人は物流子会社などへの配置転換を命じられたが、7人がこの命令は無効だとして提訴した。
 東京地裁は昨年11月、このうち2人について、「人事権の乱用」と認定し、出向命令は無効との判決を出した。リコーは控訴したものの、18日に和解が成立した。

 リコーはこれを受け、これまでの経験や能力を生かせる職場にこの2人を8月1日付で異動させることを決定。命令を受けた他の社員に関しても「本人の意向などを考慮しながら配置を考える」と説明している。

この記事を書いた人