共同通信 2014年08月14日
仕事の成果に賃金を払い、残業代を支給しない「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の下で働きたいと望む人が19・7%にとどまることが、14日までの日本能率協会の調査で分かった。
政府は新成長戦略に年収1千万円以上などの人を対象に導入することを盛り込み、厚生労働省の審議会で具体的な仕組みづくりを議論している。同協会は「成果を出せるかどうかや、きちんと評価されるかという不安が強い」とみている。
調査は6月、働く男女計千人にインターネットで実施。希望しない人は24・8%、「どちらともいえない、分からない」は5・5%だった。
年収別の希望者の割合は、500万〜700万円未満では20・4%、700万〜1千万円未満では17・3%など、1千万円未満ではどの層でも約2割だった。1千万円以上の回答者は計26人と少ないが、うち34・6%が希望した。
男女別では、女性(22・7%)が男性(17・3%)を上回った。
制度のイメージ(複数回答)は「成果が出るとは限らず報われない」(25・3%)が最も多く、「客観的な評価基準がなく不安」(24・0%)、「目先の成果を追うようになる」(22・3%)が続き、否定的な意見が上位を占めた。
「成果を出せば報われる」(14・1%)、「ワークライフバランスが実現できる」(11・6%)などの肯定的な意見は少なかった。