http://mainichi.jp/select/news/20150704k0000m020022000c.html
毎日新聞 2015年07月03日
仕事で社員が発明した特許を「企業のもの」とすることを可能にする改正特許法が3日、参院本会議で可決、成立した。これまでは一律に「社員のもの」と定めてきたが、高額な対価を求められると心配した産業界の声を受け、90年以上ぶりの制度変更となった。
公布から1年以内に施行される。今後は企業が勤務規則などで社員に通知しておけば、特許は最初から企業に帰属する。一方、発明した社員は「相当の金銭やその他の経済上の利益を受ける権利がある」と定め、社員に報いる仕組みを整えるよう企業に求めている。
社員の報酬が一方的に削られないよう、政府は企業向けの指針をまとめ、労使協議に基づいた社内報奨規定を作るよう促す方針だ。
また、特許権の登録料が10%程度引き下げられる。同時に商標法も改正され、商標の登録料は25%程度、更新料は20%程度それぞれ下がる。(共同)