メーデー: 非正規労働者ら定年後雇用訴え 全国で集会

毎日新聞 2013年05月01日

集会で団結がんばろうと拳を上げる参加者=東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で2013年5月1日午前11時8分、久保玲撮影

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 労働者の祭典「メーデー」の1日、全労連(大黒作治議長)と全労協(金沢寿議長)は東京都内の中央メーデーをはじめ全国各地で集会を開いた。全労協が東京都千代田区で開いた「日比谷メーデー」には約8000人(主催者発表)が参加。東京メトロの売店で働く非正規労働者で作る全国一般東京東部労組メトロコマース支部の後呂(うしろ)良子委員長が、定年の65歳を超えて働く組合員の半年間の契約更新を勝ち取ったことを報告した。

 非正規労働者が労働者全体の3分の1を超える中、定年後の契約更新など待遇改善は今年のメーデーでも大きなテーマ。後呂委員長は非正規労働者の状況について「長年、低賃金で正社員と同じ仕事をしながら退職金もない」と説明し、「定年だけは正規と同じというのは納得できない。定年延長を制度化できるよう、さらに頑張りたい」と力を込めた。

 全労連は東京都渋谷区の代々木公園で開催。大黒議長は「安倍政権がやろうとしているのは、働く者を犠牲にした成長戦略だ」と批判した。

 この集会の約2万1000人(同)を含め、全労連が全国322カ所で開いた集会には計約17万人が参加した。【東海林智】

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