JIJI.COM 2018年3月2日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018030201048&g=pol
参院予算委員会で答弁する麻生太郎財務相=2日午後、国会内(省略)
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地格安売却問題をめぐり、財務省が決裁文書を書き換えた疑いが浮上した。麻生太郎副総理兼財務相は2日の国会答弁で、事実関係への言及を避ける一方、「改ざんが事実であるとするなら、極めて由々しき事態だ」と述べた。財務省は6日までに調査状況を国会に報告する方針。野党側は強く反発し、真相究明を要求した。
財務省、文書書き換え疑惑調査へ=森友報道、野党反発「真実なら退陣」
朝日新聞が2日付の朝刊で報じた。それによると、学園との土地取引の際に財務省近畿財務局が作成した決裁文書と、問題発覚後に国会議員に開示した文書の内容に違いがあり、書き換えられた可能性があるとした。
麻生氏は2日の参院予算委員会で、売却問題をめぐり弁護士グループの告発を受けて大阪地検が捜査していると説明。「答えることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難い。答弁は差し控える」と語った。ただ、この後の衆院財務金融委員会で、報道が事実なら重大な問題との認識を示した。
参院予算委で立憲民主党の福山哲郎幹事長は「文書は二つあるのか」と追及。財務省の太田充理財局長は「捜査に対する影響に十分配慮しつつ調査していきたい」と述べ、衆院財金委で「6日までに、できる限り調査状況を報告する」と表明した。
立憲の枝野幸男代表は2日、東京都内で記者団に「本当だとしたら財務省のレベルでは済まない話だ」と指摘。希望の党の泉健太国対委員長は「真実であれば内閣は退陣しなければいけないし、特に麻生氏に辞任を求めたい」と語った。