電話相談 「過労死110番」開設30年 大阪でシンポ

 NHK関西 NEWS WEB 2018年4月13日 金曜日

http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180413/3795031.html

長時間労働などで家族を亡くした人を支援する「過労死110番」が始まって30年になるのに合わせて、改めて過労死をなくすことの大切さを考えるシンポジウムが12日に大阪市で開かれました。

このシンポジウムは遺族や弁護士などで作る「大阪過労死問題連絡会」が、全国に先駆けて「過労死110番」を始めてから30年になるのにあわせて開かれました。

はじめに会の発足当初から労災認定や裁判などで遺族を支援してきた松丸正弁護士が、「30年前は過労死という言葉が社会に知られていなかった。過労死110番の重要性が増すような社会は残念だが、これからも力を尽くしたい」と述べました。

また、22年前に夫を過労自殺で亡くし今は支援者側に回っている寺西笑子さんは、「過労死110番の支援があって前に進むことができた。悲惨な思いをする遺族がいなくなるよう、過労死をなくす活動を続けていきたい」と話しました。

厚生労働省によりますと、過労死や過労自殺で労災が認められた人は、毎年200人前後にのぼり、社会で長時間労働などを見直す機運が高まっています。

松丸弁護士は「家族を過労死で失い悩んでいる人はぜひ相談してほしい」と話していました。

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