全労働者のうち労働組合に加入している人の割合を示す推定組織率が6月末時点で17.9%(前年比0.2ポイント減)と、昭和22年の調査開始以降、過去最低を更新したことが18日、厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。組合員も989万2000人(同6万8000人減)となり、2年連続で過去最低を更新。一方で、女性やパートタイムの組合員は増加を続けており、厚労省は「産業の中心が製造業から、女性やパートが多いサービス業に移ってきたため」と分析している。
調査によると、組合員数は平成6年の1269万8847人をピークに減少傾向が続き、23年に初めて1000万人を切った。推定組織率は、15年に20%を割り、ここ数年は18%台で推移していた。
一方、パートタイムの組合員は83万7000人(同6万1000人増)と大幅に増え、全短時間労働者に占める割合(組織率)は年々増加。今回は6.3%と過去最高になった。派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「パート労働者が増え、企業内労組がパートを加入対象にする動きが進んできた。ただ、中には知らない間に組合費を徴収されている例もあり問題だ」と指摘する。
産業別では卸・小売業が2万1000人、宿泊・飲食サービス業が1万4000人増えたが、公務員や製造業では減少。主要組合では、UIゼンセンが1万7000人増えたものの、自治労は1万6000人減、日教組は6000人減と多くの組合で減少した。