春闘 一部時間指定を廃止/退社〜出社10時間超 ヤマト労使が妥結

毎日新聞2017年3月17日 東京朝刊
http://mainichi.jp/articles/20170317/ddm/002/020/088000c

 宅配便最大手のヤマト運輸は16日、2017年春闘で、宅配便の配達時間指定のうち正午〜午後2時をやめるなど、配達員(ドライバー)の負担軽減策について労使が妥結した。退社から出社までを10時間以上あける「インターバル制度」を10月に導入することや、繁忙期の荷物受け入れ抑制でも合意した。
 
 合意によると、6月中をめどに、比較的利用が少ない正午〜午後2時の配達時間指定をやめ、配達員が昼休みを取りやすくする。時間指定が集中する午後8〜9時の時間帯も午後7〜9時に変更し、ドライバーの負担軽減を目指す。再配達の受け付け終了も4月24日から1時間早めて午後7時にする。

 また、インターネット通販大手のアマゾンジャパンなど大口顧客との契約を見直し、年末などの繁忙期に荷物の受け入れを抑制する。

 一方、ヤマトは昨年8月、神奈川県内の支店が残業代の一部を払わなかったなどとして、労働基準法違反で是正勧告を受けた。これを受け、全国の社員を対象に労働実態を調査しているが、今春闘では未払い残業代の支払いについて具体的な回答はなかった。【川口雅浩】

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