東京都労委:日本IBMの不当労働行為を認定

http://mainichi.jp/select/news/20130829k0000m040017000c.html
毎日新聞 2013年08月28日

◇社員解雇の際、組合との交渉拒否

東京都労働委員会は28日、日本IBM(東京都中央区)が昨秋に社員を解雇した際、労働組合との団体交渉を拒否した不当労働行為があったと認定し、同社に認定内容を書いた告知文の掲示を命じた。労組側は東京地裁に解雇撤回を求めて提訴している。

命令書などによると、日本IBMは昨年9月18日から20日にかけて社員(組合員)に「技能や業績が低い」として解雇を通知した。会社は「自主退職すれば退職金加算や再就職を支援し、応じなければ解雇する」とし、早い人で同月21日までを意思表示の期限とした。全日本金属情報機器労働組合日本IBM支部(大岡義久委員長)は21日に団体交渉を予定しており、会社側に解雇についての議題追加を求めたが応じなかった。最終的に11人が解雇・自主退職となった。命令は「団体交渉を行うことに緊急の必要性があった」と会社側の非を認めた。

同労組は「成績不良と決めつけ、詳しい説明もなく解雇を迫るやり方は認められない。裁判でも不当性を明らかにする」と話す。日本IBM広報は「コメントは特にしない」としている。【東海林智】

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