ブラック企業と闘う基金、自殺女性の両親創設へ

読売新聞 2016年7月6日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160706-00050056-yom-soci

 居酒屋「和民」で働いていた女性(当時26歳)の過労自殺を巡り、運営会社「ワタミ」などと和解した両親が、若者に過酷な労働を強いる「ブラック企業」に対し、労働訴訟などを起こす際の費用に充てるための基金を、損害賠償金の一部を使い、8月にも創設する。

 基金は「ブラック企業と闘う望基金」と命名され、企業側に対し、未払い賃金の支払いなどを求める訴訟の費用について、50万円を上限に無利子で貸し付ける。敗訴するなどして、金銭を得られなかった場合は返済の免除もある。

 両親は「泣き寝入りしている人が、声を上げる手助けをしたい」とコメントしている。

 女性は2008年4月に入社し、神奈川県内の店舗で働いていたが、約2か月後に飛び降り自殺した。両親は過重労働などが原因として提訴し、昨年12月、東京地裁で同社側が約1億3400万円の賠償金を支払うなどの内容で和解が成立した。

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