労基法改正 労政審が始まる

 毎日新聞2017年8月30日 中部夕刊

https://mainichi.jp/articles/20170830/ddh/041/010/006000c
 働き方改革のための労働基準法などの改正手続きとして、厚生労働相の諮問機関「労働政策審議会」の労働条件分科会が30日、始まった。
 政府は残業時間の上限規制▽高収入の専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」▽裁量労働制拡大をセットにして改正する方針を崩しておらず、初日は労働者代表委員が「一本化反対」を訴えた。
 労基法改正案は9月下旬召集予定の臨時国会の目玉とされており、9月1日に選出される民進党の新代表が迎える与野党論戦のテーマとなる。
 労政審は国会の前哨戦で、民進党最大の支持団体である労組の全国組織「連合」が推薦する労働者代表委員のうち7人はこの日、「高プロは長時間労働を助長しかねない」などと反対意見を述べた。一方、使用者代表委員たちは「多様な働き方につながる」と賛成した。
 政府は9月初旬、改正法案の要綱を出す。公益(有識者)、労働者、使用者の代表委員が同数で構成する労政審が要綱を審議後、法案は国会で審議される。【早川健人】

この記事を書いた人