「ホワイト企業」を認定 大阪の財団法人が制度
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/191024/20191024030.html
大阪日日新聞 2019年10月24日
働き方改革が注目を集める中、家族に入社を勧めたくなるような実践をしている企業を、「ホワイト企業」として認定する取り組みが進んでいる。一般財団法人「日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)」(大阪市中央区)が制度を運営。深刻な人手不足を背景に、企業側が自社の魅力を発信する手段の一つにもなっている。
前年度のホワイト企業アワードを受賞した企業関係者ら=東京都内(提供)
同財団は、社会保険労務士の五味田匡功代表理事が2015年に創設。13年には過労死や過労自殺の発生を巡り、国連が日本政府に是正勧告したほか、ユーキャン新語・流行語大賞で「ブラック企業」がノミネートされるといった社会情勢を踏まえた。
五味田代表理事は、関西を中心に中小企業を支援してきた中で、労働環境の改善施策の提案や指標を策定しており、蓄積を生かして制度を構築。56項目にわたる審査基準を踏まえて認定するようにした。
初年度の認定社数は20社弱だったが、労働環境の変化から徐々に増え、18年度は約140社に増加。認定制度を活用して採用活動した中小企業の中には、応募者数が5倍に増えたケースもあったという。
優れた取り組みを表彰する「ホワイト企業アワード」も展開。前年度は「生産性向上」や「柔軟な働き方」などの9部門で、1091社の応募の中から23社を選出した。
本年度の第5回からは、一般社団法人「企業価値協会」(東京都港区)と連携し、受賞部門に「価値あるビジネスモデル」を新設。大企業と中小企業に区分し、最も優れた企業を選ぶ「大賞」を含め、10部門を用意している。12月13日まで応募を受け付け、来年3月に東京の明治記念館で表彰式を開く。
五味田代表理事は「企業のホワイト化が発展し、日本経済の未来を支えていければ」と思いを込めている。