第6回 睡眠時間 女性編――世界でいちばん睡眠不足?

今回は本題に戻って、女性の睡眠時間について考えてみます。

前々回と同じくNHK「国民生活時間調査」の2005年調査結果で労働者(「勤め人」)のデータをみると、女性は平日で6時間56分、土曜で7時間33分、日曜で8時間6分の睡眠を取っています。20代から50代で、睡眠時間がもっとも短いのは、男性では30代、女性では40代です。40代の女性の睡眠時間は、平日で6時間40分、土曜で7時間26分、日曜で7時間48分です。同じ40代の男性と比べると、女性の睡眠時間は、男性より平日で25分、土曜で4分、日曜で36分短いことがわかります。

総務省の2006年「社会生活基本調査」でみると、40代の女性有業者の22%は平日の睡眠時間がなんと6時間を切っています。40代の男性有業者で6時間を切っている者の割合は14〜15%であることと比較しても、女性の睡眠時間が男性よりかなり短いのは明白です。

実は、日本の女性は、国際的にも睡眠時間が短いことできわだっています。上記の2006年「社会生活基本調査」に出ている生活時間配分の国際比較(週全体、有業者)でみると、日本、ベルギー、ドイツ、フランス、ハンガリー、フィンランド、スウェーデン、イギリス、ノルウェ−の9か国のうちで、日本だけが男性より女性の睡眠時間が短いのです。日本は女性が男性より16分短く、他の国々は、女性が男性より10分から15分長くなっています。日本の女性は他の8か国の平均より1日あたり50分も睡眠時間が短いということも驚きです。そればかりか、日本の女性は世界では例外的に男性より早く起き、男性より遅く寝るというデータもあります。

これは何を意味するのでしょうか。少し古い資料ですが、NHK放送文化研究所編『生活時間の国際比較』(1995年)によれば、日本人の女性は、仕事も家事が長い分だけ、睡眠時間が短く、「性による時間の不平等は日本が最も大きい」とされています。それを確かめるには労働時間や家事時間もみなければなりませんが、日本の女性が男性以上に睡眠不足であることは否定できない事実のようです。女性は美容や美肌のために男性よりも長い睡眠を必要とすると考えれば、日本の女性の睡眠不足は深刻な社会問題だといわなければなりません。

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