[解説] 本日、衆議院本会議で消費増税法案が可決されました。テレビのニュースでは、民主57人が反対、16人が欠席・棄権したことばかりに焦点が合わされ、増税大連合の賛成票が363票にのぼったことや、それでも反対が96票あったことはほとんど報じられていません。
消費増税推進キャンペーンを張ってきたマスコミにこの問題で公平な報道を求めるのはむなしいことですが、視聴者や読者としては、8%、10%への消費増税が日本経済と国民生活におよぼすな影響をマスコミが今後どのように報じていくのか、厳しく監視していくことが求められています。そういう目から、今夜10時時点で大連合3党以外の野党の言動に触れた数少ない記事を紹介しておきます。
民主、自民、公明3党の修正合意で消費増税関連法案が衆院を通過したことに、蚊帳の外に置かれた形のほかの野党は「密室談合」と一斉に反発した。
共産党の志位和夫委員長は「議会制民主主義を蹂躙(じゅうりん)するものだ。3党は国民から孤立しつつある」と批判。社民党の福島瑞穂党首は「憲政史上の汚点だ。恥を知れ」と手厳しい。
修正された法案に充てられた衆院特別委員会の審議時間は、3日間で計13時間にとどまった。採決に突き進んだ3党に、みんなの党の渡辺喜美代表は「民自公の談合体制は、大政翼賛会の時代よりも議席占有率が高い」と警鐘を鳴らした。
民主党の造反者との距離感には温度差もある。渡辺氏は「増税に反対というだけで一緒にやることにはならない」と連携には慎重な考え。一方、福島氏は「消費増税に反対の人たちと大いに連携していこうと思う」と明言。先に民主党から分かれた新党きづなの内山晃代表も「全力で協力していきたい」と語った。
法案に賛成した自民党も、民主党の対応には不満が募る。石原伸晃幹事長は「民主党のガバナンス(統治)はどうなっているのか」と憤り、小泉進次郎青年局長は「首相はやらないと言ったことに突っ込んだ。信を問わなければ」と早期の衆院解散を求めた
自公両党を除く野党で唯一賛成に回ったたちあがれ日本の園田博之幹事長は、大量の造反者が出たことに「与党としてあるまじき姿」と切り捨てた。