仁和寺で349日連続勤務…元料理長のうつ認定

Yomiuri Online 2016年04月13日
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160412-OYT1T50134.html

 世界遺産・仁和寺にんなじ(京都市右京区)の食堂で働いていた元料理長の男性(58)が、長時間労働で精神疾患を発症したとして、同寺に慰謝料や時間外手当など約4700万円を求めた訴訟の判決で、京都地裁は12日、寺に約4200万円の支払いを命じた。
 
 1か月の時間外労働は最長約240時間で、349日の連続勤務もあり、堀内照美裁判長は「尋常ではない過酷な業務だった」として発症との因果関係を認めた。

 判決によると、男性は2004年に仁和寺に雇用され、境内の宿泊施設「御室おむろ会館」で、レストランや宿泊客用の料理を担当。05年に料理長となったが、12年8月に「抑うつ神経症」と診断され、休職した。13年7月に労災認定され、現在も後遺症が残っている。発症まで約1年3か月間の時間外労働は、1か月を除き毎月140時間以上で、最長約240時間。11年は1年間で356日出勤し、うち349日は続けて勤務していた。

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